2008-10-01から1ヶ月間の記事一覧

侍女たちと執事(3)

くどいようだが、生来の怠惰癖に加わって、ここしばらく、いつになく深いメランコリーに侵され、ブログを更新する気力などまったく失せた状態にあった。調子に乗ってこんなブログなんか始めなければよかったと後悔することしきりであった。だが一昨日、鬱々…

侍女たちと執事(2)

缶切りは缶の中『サンセット大通り』が映画についての映画、破格の映画であるということを理解するためには、まずトートロジーという概念について理解しておく必要がある。だがトートロジーという言葉を辞書で引いても、同義反復、同語反復などといった説明…

侍女たちと執事(1)

前回のエントリーで予告したように、今日は映画『サンセット大通り』のラストシーンについて書く。とても一度では書ききれないテーマなので、2,3回に分けて書くつもりだ。くどいようだがもう一度Youtubeを貼り付けておく。前回も書いたように映画史に残る…

日曜日には鼠を殺せ

前回と今回のエントリーを併せて読むと、私がひどい嘘つきであると思う人もいるかもしれない。こういうのをユングいうところのシンクロニシティというのかも知れないが、私自身はあまりユングには信を措いていない。それにしても不思議なことが起きるものだ…

奇跡の水、収穫の秋

今日、フランスから絵葉書が届いた。昨年の3ヶ月間にわたるサンティアーゴ巡礼行で、私はピレネー北麓にあるオロロン・サント・マリーという街に立ち寄った。ある事情で結局私はこの街に12日間滞在することになったのだが、最初の1日を除いて、ピエール・…

事件

諸般の事情や生来の怠惰癖が出て、更新が随分と滞ってしまっていた。この間、少し疲れていた心を癒そうと、かなりの映画を観た(もちろんDVDで)。そんな話から徐々にペースを取り戻していこうと思う。 まず『アクロス・ザ・ユニヴァース』。 映画音楽に…