2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

春宵一刻はるかをおもう

春ノ海ひねもすのたりのたりかな稽古はいつもさぼりがちで、だからいつまでたっても前頭どまり、お人好しのユーモラスな動作だけが取り柄の力士の日常を詠んだ句。直截すぎて奥ゆかしさに欠ける。凡庸な駄句。 17音の同じ定型詩でありながら、<ノ>を<の…

ハルカーゼソヨフークー

今年は心なしか例年より随分と早くぽかぽかした陽気がやってきたように思う。これは釜ヶ崎の人たちにとってはとても切実に有難いことだ。季節は万人に平等に移り変わっていく。 茶色と白に分かれた正面の建物は、実は一戸の建物が真ん中で分割されて別々に使…

うつらうつら

オークランド、シドニー、香港と慌ただしく移動する旅行から帰国して以来、かなり変則的な意識状態の中を私はさ迷っていた。自分で自分のことが分かっていないということの度合いに関しては、他の人とさして変わる訳ではないだろうと私は思っていた。 以前に…