いきなり
とにかく、事件の多いところ。近くの神社で祭りがあるというので急に思い立ち、写真日記でも始めてみようとカメラを持って出かけたら、いきなりこんな色めき立った光景が。
難波八阪神社の夏祭り。昨年もこの近くで二人姉妹が殺されるなど、やたら殺伐とした界隈だが、こんな和やかさも隠し持っていた。街という命脈がいまも辛うじて保ち続けている一種のホメオスタシー。
一色しかつけれません。
たこ焼き屋のおっちゃん。
焼けるのを待つ女子高生二人との会話。
「時間かかんねんなぁ。立って待ってるのんしんどいやん」
「ほんならおっちゃんの膝に座って待ちや」
「それやったらたこ焼き焼かれへんやん」
「そんなこといわんかて分ってるわ。こんなときはな、ありがとういうねん」
きつね色になるまで時間をかけてじっくり焼いていた。見たこともないような大きなたこ焼き。持って帰る間、ずっしり重く、いつまでも熱く。4個3百円。
彼がために天が造り賜いし職業。
いま、それを食べながらこれを書いている。
おっちゃんみたいな顔になったらどうしよう。